cafē 水照玉 & hostel~多忙なスローライフ徒然

屋久島・永田のCafēとゲストハウス。ゆる~く菜食&マクロビオティック 営業案内と田舎暮らし・農・食・サスティナブル・教育その他雑多に。

海藻を食べよう!! 美味しい昆布出汁と出しガラ昆布の利用①

 日本料理というと、懐石などの大層な雰囲気に感じてしまいますが、和食あるいは
家庭料理でも、基本となるのは出汁。

 で、この出汁の基本というか王道はやっぱり昆布、続いて鰹節、3番目に干し椎茸か炒り子(または煮干)
というところでしょうか?屋久島の伝統的な家庭料理ではやはり特産のサバ節が出汁の材料としては
ポピュラーなようで、更に漁師の多い集落では朝から生の鯖の頭(屋久島ではサバビンタと呼ぶ)、
つまりアラで味噌汁の出汁を取っていたとか。関西人の私には朝から生のサバの出汁はツライ・・・。
   (サバ節とは字の如く、カツオ節のサバ版。非常に濃厚な味の出汁が取れますから
    うどん、ソバの出汁として業務用には多く使われているようです。)

 出汁のとり方にも色々ありますが、何といっても素材となる昆布はやっぱりいい物を使わなくては
美味しい出汁はとれません。

 で、昆布。ひとくちに昆布といって実はたくさんあります。奈良時代の木簡などにも記載されている
くらい古代から日本人にとっては重要な食品であり貴重な交易品でもあった昆布。

最上のだし昆布として料理人たちが使うのはやはり真昆布(マコンブ)。平安時代から珍重されて
献上品とされてきた歴史があります。

 次に有名なのは利尻昆布でしょうか。学問的にはマコンブと同種か地方的変種と見なされていますが
マコンブが上品な甘味のある出汁が取れるのに対して、利尻昆布は色も黒くて味も香りも濃い独特の
風味が愛されています。

他に有名なのは羅臼昆布。鬼昆布とも言われ昆布としては長大な品種ですが、だし昆布の優れた品種として
使われています。

 我が家では通称「日高昆布」と呼ばれるミツイシ昆布を愛用しています。出汁が良く取れて、しかも
煮上がりが早い、つまり柔らかくなるのが早いので煮物用としても広く利用されています。
我が家ではお味噌汁の出汁に乾燥状態で4cmか5cm角にあらかじめハサミで切った物を缶に入れて
置いて使っていますが、お味噌汁の中にそのまま入れておいても柔らかくいただけてしまいます。

 他にミツイシ昆布に非常に良く似た長昆布と呼ばれる品種も。とても柔らかく煮物用として
利用されます。

余談ですが関西で正月の鏡餅の飾りやバッテラ寿司に利用される白板昆布は昆布の表面を削った
芯の部分。おぼろ昆布は昆布を薄く紙状に削った物。とろろ昆布は繊維状に細く削った物です。

                                       ②へ続く