cafē 水照玉 & hostel~多忙なスローライフ徒然

屋久島・永田のCafēとゲストハウス。ゆる~く菜食&マクロビオティック 営業案内と田舎暮らし・農・食・サスティナブル・教育その他雑多に。

私的植物図鑑 ⑤ 発芽ハヤトウリ

イメージ 1 ハヤトウリ。別名に「せんなり」とかいう名称もあるとか。
「ウリ」というからには、これでもキュウリやゴーヤーと同属という事に
なるのですが、あんまりそんな雰囲気がしない見かけです。
 かぼちゃにはちょっと似てる・・・・・かなぁ?
 
 南九州以南の温暖な地域で栽培される植物。ネパールあたりでは
カレーにも使われるポピュラーな食材なのだそうですが、日本では
九州より以北では存在感はかなり薄いです。見たことない人が殆ど
でしょう。
 
 味は極めて淡泊というか、特に自己主張のない味。
食感を含め、大根とキュウリを足して割ったような感じでしょうか。
刻んでのサラダや生食はもちろん、炒め物・カレー等ほぼ万能に
使えてエスニック料理などとも相性よし。漬物は特に卵から握りこぶしくらいの若い実を糠漬けにすると大変おいしいです。
 小さくて若いうちは皮ごと食用に、大きくなってくると皮をむいて
調理します。白実よりは青実の方が、若干青臭いかな・・・。
収穫後も常温直射日光の指さないところなら長期保存が可能。ただし、どういうメカニズムでかはイマイチ不明ですが、写真のようにニョキニョキと発芽してきます。
味には特に変化はないのですが、発芽しだすと中の種の周辺から褐変して傷んでくるので
芽を引っこ抜きつつ、早めに食べるようにします。褐変したところだけ包丁で取れば、調理・食用には
特に問題はありません。
 
 特徴は、とにかく丈夫で豊産なこと。
我が家には白実1株と青実2株の計3株もあるもんだから、もう~大変!!
毎朝食べても一向に減らないくらい収穫できます。何故か虫も病気も一切寄り付かない・・・。
親戚のキュウリがすぐにうどんこ病だのカメムシだのに好かれるのとは大違いの丈夫さです。
 
 それ故にここ屋久島での地元の方の扱いは冷淡で、「あ~ハヤトウリね」 てな感じ。
ほぼ雑草扱いに等しい。ウリ科としては遅い、秋も終わり近くなってゴロゴロ成りだすので
大根が収穫できるようになるまでの代用品、ツナギ程度の扱いです。
 
 しかも屋久島より以南では多年草なので冬に地上部が枯れても、越冬して春にはまた新芽が
同じ場所に生えてきます。しかも収穫しきれずに落ちた実が新しく芽を出して増殖することも・・・。
 
 そしてさらに特徴的なのは、実その物から写真のようにニョッキリ芽が出てくる事。
実を二つ割にすると、中にアボガドのように大きな種が一つあり、その種が実のおしり部分から
はみ出すような格好で発芽するのです。
 
  はっきり言ってかなり変な植物・・・。でも1株あると便利な植物というか野菜です。
ただし、1株程度の方が無難です…食べきれません・・・。