cafē 水照玉 & hostel~多忙なスローライフ徒然

屋久島・永田のCafēとゲストハウス。ゆる~く菜食&マクロビオティック 営業案内と田舎暮らし・農・食・サスティナブル・教育その他雑多に。

ドブロク饅頭

 冬の日に、ホカホカと湯気の上がる蒸篭から、ほのかに香る酒の匂い。ついフラフラと誘われて和菓子店や和菓子チェーンの丹○屋に引き込まれてしまった方って意外と多いと思うのですが・・・。
今日は3日に1回の自家製天然酵母のパンを仕込むついでに、思い立って酒饅頭も仕込んでみた。子どものおやつ(というか、私も主人も甘いもの大好きなのでおやつは少量だが必ずなにかつまむ)も、なるべくならまぁナチュラルな物がいいし、スーパーなどで市販されるお菓子はたまに食べるにはいいけど、今ひとつ美味しくない。でも屋久島、特に私達が住んでいるのは「へき地診療所」なんてのがある、お役所公認の(笑)へき地なので、美味しい~ケーキ屋さんであるとか、目にも典雅な茶菓子を商う和菓子屋なんてものは当然の如くない。
 一応地元のお菓子屋さん(多分元々は饅頭屋)もあるのだが、鹿児島地域は驚くほどの甘党食文化で
お菓子はもとより料理も全てがとにかく甘い!!地元の醤油メーカーの醤油には何と砂糖が普通に入っているし、砂糖といえば黒砂糖の割合が高いので、お菓子も強烈甘い・・・・。村の祭事の料理は天麩羅も砂糖を入れた甘い物が供されるのが伝統らしい。鹿児島本土で蕎麦を食べたときは、蕎麦そのものは美味しかったのだが、出汁がこれまた甘くてその後2、3日胸が悪くなったことがある。
 そんな訳で京都大阪育ちの私も、関西暮らしが長い主人もここの食文化には今ひとつ馴染めないでいるし、目にも舌にも上品な和菓子だの、甘さを押さえたナチュラルな風味のスウィーツ等と言うものは自家製で調達しないと味わえないのだ・・・。
 で、酒饅頭なのだが・・・・。実は大きな声で言えないが、主人は寒くなるとドブロクを作って楽しむのが趣味。味噌用の麹で仕込むので通から言わせると、アルコール度数は低くてジュースに毛の生えたような代物だが、どうしてこれが中々美味い!し、気持ちよく酔えるのだ。ドブロクを造れば当然副産物として酒粕もでるし、酒粕から酒種酵母を取り出して冬限定の酒種パンを焼いたりして楽しむ。この酒種酵母は暖かくなると、どうしてもパンが酸っぱくなってしまって発酵がうまくいかないので冬限定なのだ。
で、今年はドブロク本体と酒粕を使ってあのホカホカ饅頭も作ってみようと思いたったのだ。思いつきだからレシピは当然目分量だが、なかなかどうして大成功!!。子ども達にも大好評の以下レシピ。

《ホカホカドブロク饅頭》
 材 料 
   薄力粉と強力粉を同量(中力粉適量でも可) 塩少々 
   ドブロク 酒粕スプーン1杯くらい あんこ(市販品でも自家製でもお好みで)
 作り方
  ①薄力粉と強力粉を同量混ぜ合わせて塩少々を加える。一つまみくらいでOK。
  ②酒粕とドブロクを加えて①をこねる。パン生地や白玉の生地くらいの固さに。
  ③生地を適当に分割して、あらかじめ団子に丸めておいたアンコを包み、オーブンシートを
   小さく正方形に切った物を饅頭のお尻に座布団にしてやります。
  ④乾燥しないように濡れ布巾をかけて(ラップはくっ付くのでやめた方が無難)2~3時間
   暖かいところで発酵させます。電気オーブンの発酵に30~40分かけても可。
  ⑤蒸篭に入れて蒸すこと10分程度、ホカホカをお召し上がりください~

※注 ドブロクの個人や家庭での製造には免許が必要です。普通の御宅では甘酒を買ってきて
   さらに酵母発酵させたり、味噌用の麹で饅頭用の酒を作る必要があります。
   パン用の天然酵母液でも代用できますが、その場合は酒粕を忘れないように入れないと
   酒饅頭にはなりませんね(笑)