cafē 水照玉 & hostel~多忙なスローライフ徒然

屋久島・永田のCafēとゲストハウス。ゆる~く菜食&マクロビオティック 営業案内と田舎暮らし・農・食・サスティナブル・教育その他雑多に。

競争すること、しないこと

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 秋恒例の2週間の本州ツアー(夫の仕事)同行から帰った先月21日。
いきなり翌日は学校の秋の恒例行事「浜レース」でした。
 
 その名の通り、浜辺での競争です。1・2年生は300m、
3.4年生は800m、5・6年生は1.5kmだったかな・・・?
 ともかく浜を走ります。その昔、永田に人が溢れていたころは
浜では年に一度「浜競馬」が行われたり、浜は人々の娯楽の場でも
あったようです。ちなみに浜競馬の馬は勿論農耕馬です。おそらく
足の短い、ずんぐりした、でも力の強い和馬が飼育されていたのだと
思われます。屋久島土着の種とかあったのかもしれません。
 
 今はそれを知る手がかりもなく・・・。こうした土着の農耕馬の分布から
アジアの中の日本とか、農耕文化や生物分布みたいなものが
見えてくるのではないか?という、ちょっと興味と好奇心が働くのですが
今現在私には調べる手段も余裕もないのが残念。
 
 で、我が家の子供たち、目標をクリアしたらマンガ5冊進呈!という
私との約束にやる気満々で挑みました!!
 
 小4長女は自分のクラスでの運動能力を分析して、手堅く3位入賞を
目標に。小2長男は夢はでっかく!!とばかりに勿論1番!まぁこれは本人なりの分析で
最大のライバルさえぶっちぎれれば不可能ではないというもの。
 浜を走るのは運動場を走るのとは違いますから、普段運動場で早い子が勝てる訳ではなく、
むしろ砂に足を取られて遅くなってしまうこともシバシバ・・・。サバイバルの観点から行くと
舗装されたフラットなところでしか十分に歩いたり走ったり出来ないのでは問題ありですから
タフネスさを養う意味でも面白い行事です。
 
 長女は目標通りに3位で入賞。本人も満足気。長男は…と言いますと、
ぶっちぎりとはいかないまでもトップを走っていたのですが、
折り返しの時にコース取りでかなりもたついてしまい、ライバルの子に
追いぬかれて、ぬきかえせないままもつれ合ってゴール、2位に終わりました。
 我が家の子供たちは短距離とか球技等、学校で行われる系統の運動は
あまり得意とは言い難いので、2位なんて立派じゃん!!と私は思いました。
  (ちなみに私は鈍足・・・。長距離のネチッコイ走りなら割と上位10人くらいには食い込んでましたが・・・。)
 
 が・・・・、長男悔しくて涙ポロポロ!!えっ、あんた泣いてるのーーーーー????
その日から3日くらいは「悔しかったなぁ・・・」と引きずっておりました。(こいつも結構ネチッコイ・・・?)
 
 最近の教育現場では、順位をつけたり勝ち負けの出ることをやらない、という学校も多いとか・・・。
理由はいうtも負ける子が出てきていじめられたり、競争意識が出ることでいじめや差別につながるから等々
色々あるみたいです。
 
 でも・・・・競争意識とか、それが何であれ「勝ちたい」「良くなりたい」と思うのは
人間が持ってる本能に近いものなのかもしれないと、長男を見ていて思いました。
それはサルだったころのボス社会の名残なのか、より強くすぐれた種を残すための生存本能なのかは
定かではありませんが、これがあることによって向上心や努力する心が生まれてきます。
 
 問題はごく一面的な勝ち負けが人間全体の評価やレッテル付けにつながってしまう現代社会の
価値観にこそあるのではないかな…と感じました。
 少し前に流行った「勝ち組」「負け組」なんてその最たるもののような気がします。
お金が稼げて地位があって・・・なんて40年前くらいのマンガの世界と変わらないのですが
何故かそれが社会的な言葉になっていてみんながその「勝ち組」にいなきゃ人間失格みたいな
気分になってしまう・・・。
 いや、その「勝ちの基準」ていったい誰が決めたんですか・・・?
 
 人間なんてみんな変わらないようであって、個体差があり、それが多様性につながって
種全体としての活力やサバイバル能力につながっていくわけです。
ある事象で1番になる人が、別の事象ではビリッケツになることもあるわけです。
何処を切り口にするかで、評価基準も結果も180度変わるのが本当でしょう。
 競争すること、一番を目指すことが悪いわけではないよね・・・。問題はたった一つの価値観や
評価基準でしかモノを見たり考えたり、評価できないことにある・・・。
 
 うんうん、悔しかったらこれからは浜でトレーニングに励みたまえ!
悔しさや勝ちたい気持ちが自分の心や体を磨く力になるならいいじゃないか!
 
 でも長男、今はへらへらしてて、もう忘れているようです。立ち直りが早いのも
タフネスさには必要かな・・・(笑)