食事のマナー
アオモジのふんわりと薄紅を抱いた花が咲き、蜜柑の花も花盛り。
屋久島には目立たないけれど、芳香を漂わす小さな木花もたくさん
咲いています。そこここで注意すると爽やかな香りが・・・。
そんな気持ちの良いシーズンですが、先だって久々にちょっと
げんなりする事が。
飲食店をやっていると当然色んな方が来られます。
で、お食事なりお茶なりされるわけですが、
どうしても食事のマナーとか、食べ方とか注意してみなくても
見えちゃう、時にすごく気になる方!というのがいらっしゃる訳で
まぁ他の方の迷惑になるとか、物を壊すとか、余程のことがなければ
黙って見ているわけですが・・・。
とある家族連れのあまりの食事マナーの悪さに
おそろしく驚くのと、不快な気分になることがありまして・・・。
その時はそのご家族の方だけでしたので、特に他の方に迷惑が
かかる訳でもないのですが、正直開いた口が塞がらない気分でした。
まず家族全員、いただきますもご馳走さまも言わない。
まぁ親が言わないし注意もしないなら当然ですね。
いわゆる犬食い。お茶碗やお椀を持たないで片手はブラブラ、もしくは携帯とかを片手に食べている。
それほどお腹が空いていないのか、嫌いなのか、あれこれ頼んだ割には半分くらい残している。
そんな状態なので、テーブルの上は食べこぼしだらけ・・・。
しかも食べている間も子供は中座して遊んだり、店内ウロウロ・・・。勿論親は何も言わない。
もちろん食べている時の姿勢も猫背・大股開きで椅子にずり落ちそうなくらいもたれていたり、
まぁとにかく、しゃんと座ってるということは無い状態です。
うーん・・・。どんな食べ方しようと、残そうと、お金払って食べてるのだから
その方たちの勝手なんですけどねぇ・・・・・・。
若い10代から30代の女性客とかを見てても、これに近い方は実際かなりいます。
で、そういう方に限ってメイクもおしゃれも持ち物も上から下までばっちり!
相当おしゃれに気を使ってるな!という人が多いです。
ところがテーブルの下は大股開きまでいかなくても、膝がダラリと開いてて美しくない。
口紅や化粧品のべったりついたティッシュやらも無造作に丸めてお皿の上・・・。
でも・・・・でもですよ~。
私が男だったら絶対お付き合いしたくありません!
一緒にご飯食べてても美味しくないし、楽しめません。何より不快極まりなくて
どんなに顔が綺麗でスタイルが良くても、美しいとも可愛いとも絶対思えません!!
食事の様子と言うのは、どれほど着飾っていようと、上辺の言葉遣いを上品にしていようと
最も露骨に普段の生活や態度、育ち、つまりどんな家庭でどんな育てられ方をしているか、
というのが顕著に出るのですよ。食べ物や食事に対する考え方や姿勢は
その家での親の教育姿勢もうかがえます。つまり親がどんな人かも分かっちゃう。
その人の「素の品格や育ちや品性」が隠しようがなく出るんです。
何より、マナーが悪い人、食べ方の汚らしい人とは
一緒に食事をしているだけで不快な気分になります。
食事が不快な人とは親密なお付き合いは出来ません。
もしビジネスランチで、相手に不快感や悪印象を与えたら
そのビジネス交渉はまず失敗に終わります。
飲食店においても、すぐ隣や傍のテーブルにそんな人や団体がいたら
不快な気分になります。ヨーロッパ社会で食事マナーが重視され、
レストランによって服装等に厳しいコードがあるのも、皆が気持ちよく過ごすための知恵です。
どんな食べ方をしようとその人の勝手でその人が美味しければいいではないか、という意見を
言う人はおられると思いますが、
私はやはり、伝統的なマナーや作法に限らず、日常的な食事の所作というものは
大切にされ、守られるべきだと思います。
そうしたマナーや心配りも人間が人間として社会を築いてきた中で生まれて来た
高度な人間性に他ならないと思うのです。
只食欲を満たす餌を食べているわけではないのですから・・・。
とはいっても、お客様で来られた方に、特に子供さんとかに
注意をするのは中々難しい物です。
正直、そういう細かいところに目が行ってしまう自分がオバサンなのかな?とも
思ったりしますが、オバサンで結構!私は気配りやマナーがなってない人、
特に上辺だけ着飾ってる女子はやはり嫌い!と開き直ってしまいます。
一時「品格」と言う言葉がはやっていたようですが、服装や言葉遣いではなく
内面からにじみだす心映えこそが、美しい所作や言葉を生み出すモノだと思います。
久々に愚痴ってしまった!