cafē 水照玉 & hostel~多忙なスローライフ徒然

屋久島・永田のCafēとゲストハウス。ゆる~く菜食&マクロビオティック 営業案内と田舎暮らし・農・食・サスティナブル・教育その他雑多に。

伝統行事・歳時記にまつわるあれこれ

生と死と・・・時は巡還しつづける~お事始め、そして年取りの夜~②

当然山間・内陸部の年取り魚は鮭や鯖、鰤など塩漬けが基本。 それでもそう頻繁には手に入らない為、一匹丸ごとを入手して使う年取り膳は 今では考えられない程贅沢な楽しみでした。 年取りの膳はおせち料理の原型です。 お金さえ出せばそれは豪華なおせち料理が…

生と死と・・・時は巡還しつづける~お事始め、そして年取りの夜~①

一年の終焉・十二月。旧歴では立春間近な冬の終わりです。 シンと冷たい空気の十三日、一年の間に積もった神棚や仏壇、家の埃を祓い清める「煤払い」が行われます。 新しい年を迎える正月準備、「お事始め」。 「あらたまる」という言葉は「新魂る」に由来します…

生みの親だけが親じゃない?七五三と地域社会~

霜月・11月。現代では深まりゆく晩秋の中、朝晩の凛とした空気の冷たさに冬を感じ始める頃。 旧暦では冬の真ん中、冬至の月です。 11月の行事といえばやはり七五三。現代のようなスタイルになったのは徳川時代、 後に悪名高い生類憐みの令で知られるようになる五…

永々流転~秋の節句・重陽と日本人の生命感~

残暑まだまだ厳しい中、おずおずと咲き始める萩の色にひめやかに秋の気配し始める九月。 旧九月は菊見月の名の如く、新暦十月半ばから十一月ごろ、 天高く澄み、金に紅に地を染め上げる紅葉と菊の花咲く晩秋にあたります。 稲田は金色の実りへと色を変え始め…

七夕と夏のたままつり霊祭り~和漢折衷・神仏混合の夏風景~

七月の代表行事と言えばやはり七夕。古くは七夕(しちせき)の節句・星祭(ほしまつり)・ 乞巧奠(きこうでん)とも言い棚機とも書きます。 現在ではどれも同じ日の同じ行事を指しますが実は古い時代、これらは各々違う行事や由来を持って いたと言うのはご…

~ 甘いは美味い? 日本の夏とハレの食・甘味 ~

伝統行事の中には五節句以外に雑節(ぞうせつ)という、現代では神社やお茶事でしか 見られない行事があります。旧暦六月には十六日の「嘉祥(かしょう)の儀」、三十日の 「夏越(なごし)の祓い・大祓(おおはらえ)」という二つの雑節があります。 平安期は…

節句と様式化したアロマテラピーグッズ・薬玉

~ 節句・様式化したアロマテラピーグッズ・くすだま薬玉 ~ 風光る五月。ぽんやりとしていた春の風景が、風も空も透明に澄んで新緑の息吹に包まれていきます。若葉色に菖蒲や藤の紫が映える様は凛として高貴な印象です。五月と言えば端午の節句。現在では …

4月卯月~時を経るほどに、漆うるわし。その名もJAPAN~

四月・卯月・鎮月・うの卯はなづき花月・なつはづき夏初月・初夏・麦秋・青和 ~時を経るほどに、漆うるわし。その名もJAPAN~ JAPAN。英語で漆器の事をそう呼びます。磁器全般をCHINAと呼びますが、 室町時代に日本の漆器がヨーロッパにもたらさ…

3月弥生~春・花爛漫。春は女神の季節~

三月・弥生・花月・はるおしみづき春惜月・夢見月・暮春・華節・桃浪 ~春・花爛漫。春は女神の季節~ 前号まで暦について書きましたが、旧暦三月は現在の四月~五月頃にあたります。弥生とは「弥栄(いやさか)に生命が栄える」という意味。花月・華節とい…

二月・如月 維新政府の改暦裏事情

二月・如月・梅見月・ゆきげづき雪消月・仲春 カレンダーと言えば「数字」と現在では考えがち。でも世界的には「言葉」で綴られた暦の方が多いようです。1月の号でご紹介した二十四節気七十二候も、日本人の四季折々の自然への、繊細で的確な観察眼と感性を…

和! わ! WHA! うる和しの国 1月

初春月・嘉月・一月「暦好きな日本人?暦と暮らしのあれこれ」 真冬なのに新春?2月なのに桜咲く? 「新春明けましておめでとうございます」のご挨拶と共に始まる日本のお正月。年末の気忙しい雰囲気から一変して、しんと冷えた新年の朝を迎えると何故か全…